藻岩窯 ー藻岩山の自然から生まれる器ー

北海道蘭越町の地中から大量の水蒸気が噴き出して、周辺の森や川が真っ白に

なり、白濁色の水が流れているとのこと。成分は石英で比較的浅い地層から噴き出しているらしい。

藻岩窯ではこの地域で採掘した白土を化粧泥掛けに利用しています。釉薬は灰と蘭越の土をブレンドして

蘭越釉と呼び、美しく、優しい白色の作品を生み出します。蘭越の白土の良さは石英を初め、多く鉱物を含む地層が

関係しているのかもしれません。


蘭越釉ナナカマド紋皿

(ナナカマドは9月終わりには真っ赤な実をつけ山を彩る。)

                                                                                                        2023.7.10


藻岩窯よりマグカップの作品が届きました。新しい紋様も加わり素敵な作品が揃いましたので、お近くの方はお寄りください。

藻岩山は今、ライラックが見ごろを迎えているそうです。三彩採りもシーズンを迎えて賑わっていますが、今年は

熊の出現が多く、リスクを伴った楽しみだそうです。

ライラックの作品はありませんが、この時期の花「エンレイソウ」のマグカップを紹介します。

エンレイソウは4月から6月に咲き3枚の外花被を持ち、緑色から濃いあずき色まで変化が多く

低地の林内に普通に生息しています。           2023.6.16



朝の散歩が日課という藻岩窯2代目葉原さんから「葉っぱ(藻岩山北ノ沢)も少しづつ色づき始め季節の移ろいを感じます。そろそろ焚火でも

始めようかと思います」とのメール。(船橋も暑くて一日中エアコンの生活でしたが、台風14号が去った後は一転して涼しく秋が近づいているのを感じます)

札幌の街路樹として一番多く使われている木がナナカマド、紅葉が美しく、赤い小さな実をつけ始めるのもこの時期です。夏には白い花を咲かせ、

秋には紅葉に赤い実、冬には枯れた葉の後に残った枝先の実に白雪が積もります。またどんぐりの実も落ち始めます。藻岩山の自然に囲まれた暮らしの中で藻岩窯の作品は生まれています。

                                           2022年9月22日

 

藻岩窯

ウェブ注文ご希望の方は上の藻岩山ホーページhttps://sakurayamayudo.web.fc2.com/より、「クリーマ」を選択して注文してください。直接、藻岩窯より購入できます。連絡も可能です。
(ラヴィータ店内で販売していますのでお近くの方は作品をご覧いただけます)

https://sakurayamayudo.web.fc2.com/



ナナカマド搔き落とし深皿 20㎝   どんぐり紋鉢 22.5㎝


 藻岩山の四季を彩るナナカマドのマグカップと小皿

 藻岩山の夏は様々な野花が咲き、木々は緑に覆われます。大自然を抱える藻岩山の色は深く、心癒す青緑です。

 

 藻岩窯の織部釉は生き生きとして、大自然の色を魅力的に表現しています。北の沢で自ら採取した土に拘り、草木灰を主原料に自ら配合した釉薬を使用しています。

 

 標準化した材料(商業用品)では出ない、深さと落ち着いた輝きは日本人の心に響きます。

 

 秋は紅葉です。三彩で表す色合いは唐三彩、遼三彩、ペルシャ陶器等を彷彿させ、アジア、オリエンタルの香りを漂わせます。

 冬は一面雪景色、暖かい白です。蘭越の地域の白粘土の化粧土と、自家製のワラ灰と蘭越白土をブレンドした釉薬を使用しています。蘭越釉と呼んでいます。この蘭越白土に含まれる多種の

 不純物が色彩の奥行を増し札幌の冬を感じさせるのでしょうか。
陶器づくりには向かないといわれた北海道の厳しい硬い土壌と気象条件の中で作陶することは簡単な仕事ではないと想像できます。

日々、山の麓に入り、自然の移り変わりを肌で感じながら作る作品を通して、藻岩山、札幌の魅力を発信しています。